インフルエンサーマーケティングを実施したとしても、それをどのように評価すれば良いのかわからないという方は多いのではないでしょうか。せっかく予算をかけて施策を実行しても、振り返りができないと次に活かすことができません。
大事なのは、施策実施前から効果指標と目標(想定)数値を明確にしておくことと、データをしっかりと測定できる状態にしておくことです。
本記事では、インフルエンサーマーケティングの効果測定をするための、指標の持ち方と測定方法を解説します。
施策の実施前に、KPIと目標数値を設定します。
目的ごとにKPIが異なりますので、自社の目的が何かを明確にした上で設定するようにしましょう。参考までに、KPIを目的別にまとめたものが以下の表です。
目的が「認知」…KPI:リーチ、インプレッション数
目的が「興味関心」…いいね、保存、フォロー、URLクリック、タグ付け数など
目的が「購買」…購買数
初めて取り組む場合は、目標数値の目安がわからないことが多いと思います。その場合、過去に実施した広告配信の結果を参考にしたり、他の施策と比べた時に費用対効果としてどのくらいの結果が出れば成功かを目標ラインにするなどして設定してみても良いでしょう。
また、代理店など支援会社と施策を実施する場合には、競合他社など状況が近い企業の過去実績をもとに算出してもらうと良いでしょう。
効果測定をするために、事前にデータ取得の準備をします。
準備は大きく2つです。
PR案件に慣れているインフルエンサーであればデータの提出があることは知っている場合もありますが、必ず事前にデータの提出を承諾いただき、知らなかったからデータを提出されない、という事態にならないようにしましょう。また、データ提出していただくタイミングですが、フィード投稿に関しては投稿後1週間はエンゲージメントが変動しやすいため、投稿後1週間経過した時点でのデータ提出を依頼すると良いでしょう。
WEBサイトクリック数や、購買数を効果指標とする場合にはパラメーターの設定を忘れないようにし、GoogleAnalyticsなどWEBサイト側のデータ分析ツールで確認できるようにしましょう。パラメーターの設定は自社のWEBサイトを管理している部署に依頼したり、また代理店と協業している場合は代理店に確認しても良いと思います。
インフルエンサー投稿がされたら、ストーリーズの場合は投稿から24時間経過後、フィード投稿の場合は投稿から1週間ほど経ったタイミングでのインサイトデータを、インフルエンサー側から回収します。また、WEBサイトデータは自社で確認するようにしてデータ取得します。
以前までは、いいねやコメント数はアカウント管理者以外の外部からでも確認できましたが、現在は非公開に設定できるため、基本的にはどのデータもインフルエンサー本人から回収すると考えておいた方が良いでしょう。
最後に、効果の振り返り方法です。
施策の目的が「購買」の場合や、「認知」の場合は、振り返り方が比較的わかりやすいと思います。(「購買」はInstagram経由の購買数やWEBサイトクリック数、売上などを確認。「認知」はインプレッション数やリーチ数を確認。)
施策の目的が「興味関心」の場合の振り返り方を実際にインサイトデータを見ながらご説明します。
以下の画像はフィード投稿の「投稿インサイト」です。(インフルエンサーからインサイトデータをもらう時は、このようにキャプチャでもらうと間違いがありません)
いいね数、コメント数、メッセージ送信数、保存数、プロフィールアクセス数、リーチ数、インプレッション数(その流入経路)、フォロー数などがこの画面で確認できます。
上記のインサイトの場合は、保存数が多いため、興味関心に繋がっており購買検討しているユーザーが比較的多いという捉え方ができます。本投稿では、商品の使用方法・使用感・購入場所などが盛り込まれた内容になっており、それが保存数に繋がったと考えられます。また、「どこで購入できますか?」などのコメントも寄せられており、定性的に見ても興味関心、購買意欲につながっていることがわかりました。
このように、どのアクションがどのようなインサイトの元にされているかは、仮説ではありますがあたりを付けることができます。
以上がインフルエンサー施策の効果の振り返り方法です。
なお最後に、インフルエンサー施策の効果を振り返る際に留意したい点として、SNS施策全般に言えることですが、必ずしも短期的に目に見える効果として表れないことや、Instagramから直接的に効果に反映されないことがある点は念頭においておきましょう。今ではメディア・チャネルが多様化し、生活者の購買行動が複雑化しているためです。
「インフルエンサーマーケティング攻略」と題して、【企画編】【キャスティング編】【効果測定編】の3記事にわたってご紹介してきました。
インフルエンサーマーケティングは、気軽にできる施策ではないと思われるかもしれませんが、最適な企画・キャスティングを行えると高い費用対効果が期待できます。他のメディアやチャネルにはない、SNSだからこそのメリットもたくさんありますので、ぜひ取り組んでみてはいかがでしょうか。
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